定住しなくてもいいじゃない?新しい世界へ飛び出そう
地方へと移住した私。以前、移住者の受け入れについて住民が話し合う場に参加したときに「本気でここに一生住もうという気持ちがあるなら受け入れてやってもいい」と発言しているおじいちゃんがいて驚いた。他の場所に引っ越す可能性がある人は受け入れたくない、前から住んでいる人の方が後から来る人よりも偉いと言っているも同然だからだ。そもそも定住しないということは、そんなに悪いことなのだろうか?
私は小さいころから引っ越しを重ねてきた。幼稚園は三か所、小学校は二か所通い、その後もさまざまな場所に住んできた。そんな私にとって、一か所に住み続けるという感覚はまるでぴんとこないのだ。いたるところに同級生や親せき、知り合いがいる生活。もちろんそれは決して悪いことではないけれど、同じところにずっと住み続けるのはどんな気持ちなんだろう。自分の知っているところから飛び出して他の世界に行ってみたくないのかなとさえ思ってしまう。
インターネットが発達した今、以前よりも場所に縛られる必要はなくなったのではないかと思う。もちろん職種にもよるけれど、仕事はどこでもできる。働き方の多様性を考えれば、一か所に住み続ける必要はないのではないかと思う。他に行きたいところがあったり、やりたいことがあったりするなら別のところに住めばいい。また他のところに行きたくなったら、行けばいい。1つの場所に縛られる必要なんてないのだ。
「故郷は●●です」と小さな場所に限定されるのではなく、「故郷は日本です」「故郷は地球です」そう言える日がくればいいのに。