どんでん返し続きで最後まで目が離せない！中山七里「連続殺人鬼カエル男」を読んでみた！

連続殺人鬼カエル男 （宝島社文庫） [ 中山七里 ]は「このミステリーがすごい！」大賞の最終選考に「さよならドビュッシー」と共に最終候補にダブルエントリーされた作品だ。

マンションの13階からフックでぶら下げられた女性の全裸死体が発見された。傍らに子供が書いたような稚拙な犯行声明文が添えられて。殺人鬼「カエル男」による犯行の始まりだった。犯人を特定できない警察をあざ笑うかのように、無秩序で猟奇的な殺人が次々と起こっていく。カエル男の正体とその目的とは？

作者のミスリードにまんまと引っかかり別の人物を疑ってしまう私。その後もどんでん返しにつぐどんでん返し。最後の一行まで目が離せない作品で、読み終わった後には思わず「やられた！」と言ってしまう作品だ。特に一番最後のどんでん返しには驚かされた。あの後、どうなるのだろう。

面白くて、あっという間に読み終えてしまった作品だったが、気になった点が2つ。ネタバレになるので詳細は避けるが、こんなに簡単に人を操ることができるのかという疑問。それから、主人公の格闘シーンや暴動シーンが長すぎるということ。もう少し簡潔だと更に読みやすかったのではないだろうか。

と気になる点を挙げたけれど、こういった点を差し置いても十分に楽しめる作品なのは間違いない。どんでん返しを楽しみたい人におすすめの一冊だ。

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