謎解きも登場人物もおもしろい!東川篤哉の「謎解きはディナーのあとで」を読んでみた!
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コミカルでおもしろい!東川篤哉の「ここに死体を捨てないでください!」を読んでみた!で紹介したが、東川篤哉の本が面白かったので別の作品も読んでみたいと手に取ったのが謎解きはディナーのあとで [ 東川 篤哉 ]。ここに死体を捨てないでください!も軽い掛け合いと謎解きで楽しく読めたが謎解きはディナーのあとで も登場人物のイキイキしたセリフと本格的な謎解きを堪能できる。短編なので寝る前に一話ずつ読もうと思っていたのだが、あまりにも面白くて結局一晩で一冊読み切ってしまった。
世界的に有名な宝生グループのお嬢様、麗子は刑事。事件が 解決できない麗子はいつも執事の影山に相談してしまう。探偵か野球選手になりたかった影山は、謎を解明しない麗子に容赦ない暴言を吐きながら事件を解決していく。
この本に出てくる登場人物のキャラは、みんな濃い。麗子の上司である風祭も御曹司だが的外れな推理や言動を繰り返す。実際に職場にいたら近くには寄りたくないタイプだが小説だと笑って読める。そして一番濃いのが麗子と執事の影山。ユーモアたっぷりの二人の掛け合いは中毒になるくらい面白い。
「失礼ながらお嬢様-この程度の真相がお判りにならないとは、お嬢様はアホでいらっしゃいますか」
「クビよ、クビ!絶対クビ!クビクビッツ、クビクビクビクッ、ビクビクビクビクッ」
本を読んでいるのに、まるで映像を見ているような気がしてくるから不思議だ。
もちろん謎解きも満喫できる。麗子の話を聞いただけで事件を解決してしまう影山になったつもりで、推理しながら読み進めるのもおすすめだ。推理を外すたびに影山から「アホでいらっしゃいますか」と言われている気になるけれど。