いつでもスマイル シンプルライフ

私達が見ている世界は自分が見たい世界に過ぎない

 
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のぶのぶ
世界30数か国を旅してきた旅行好き。華奢でおとなしそうな見た目とは裏腹にリュックサック一つでぷらりと出かける行動派。東京のど真ん中から愛媛に移住。トライアスロンに挑戦したり自然を満喫しています。

先日近所の飲食店に行ったときのこと。私がいたテーブルから少し離れたテーブルに配膳ロボットが料理を運んで来た。ロボットはテーブルのすぐそばにやって来ると「料理をお持ちしました。お取りください。お済みになりましたら、完了ボタンを押してください」と声をかけるが、お客さん二人は全く気付かない。しばらく経ってから配膳ロボットが再度アナウンスするも、お客さんは完全にスルー。その後もロボットは何回も声をかけ続けたが、お客さんは全く気付く気配がなかった。

カップルがラブラブで見つめ合っていて外の世界は耳に入ってきていないのか、それともケンカでヒートアップしていて料理どころではないのかと思いきや、二人の様子はいたって普通。のんびり話したり、スマホを見たり。離れた席の私でも気付く大音量だったにも関わらず、真横にいた二人とも気付かなかったのだ。

その後も狭い店内にロボットの声は響き続け、他のお客さんたちが何事かとざわざわし始めても、最後まで二人が配膳ロボットに気づくことはなかった。

離れた席で一部始終を見ていて

こうして、思考は現実になる (サンマーク文庫) [ パム・グラウト ]

の大きな荷物を抱え、バスを待っている女性のエピソードを思い出した。その女性は、いつまで待ってもバスが来ないので不満をぶちまけていたのだが、実際は違っていた。待っていたバスは既に二度も来ており、彼女の近くでドアを開けていた。でも女性はあまりにもイライラしていたので、バスが目に入っていなかったのだ。

最初この話を読んだとき、そんな馬鹿なことがあるのかと思ったけれど、今回の配膳ロボットの一件を見て、あり得ると思うようになった。バスを待っていた女性は、自分のみじめな状況ばかりに意識を集中していたので、バスを意識の外に追いやっていた。配膳ロボットに気付かなかった二人は、もしかしたらロボットが料理を持ってくると思いもしなかったので、ロボットの存在に気付かなかったのかもしれない。

人生で起こることは、全て思考が生み出したものだ。引っ越しを考え出すと、今まで全く気付かなかったのに、どこを歩いていても「入居者募集中」の看板ばかり目につくようになる。同じように、起こってほしくないことばかり考えていると、起こってほしくないことばかり起こるようになる。

自分のすぐ近くにチャンスや手が差し伸べられていたとしても、どうせ自分はついていないと思い込んでいれば、配膳ロボットと同じで全く視界に入ってこないのだ。

だから、ついていないと思うのではなく、自分はついている、みんなが助けてくれると思おう。見たくない世界に意識を向けるのではなく、自分が見たい世界に意識を向けよう。そうすれば世界は変わるはずだ。私達が見ている世界というのはありのままではなく、自分が見たい世界を見ているにすぎないのだから。


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