いつでもスマイル シンプルライフ

父にあげるバレンタイン

 
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のぶのぶ
世界30数か国を旅してきた旅行好き。華奢でおとなしそうな見た目とは裏腹にリュックサック一つでぷらりと出かける行動派。東京のど真ん中から愛媛に移住。トライアスロンに挑戦したり自然を満喫しています。

バレンタインにお菓子を作るのが学生時代からのルーティンだ。そもそもバレンタイン以外にお菓子を作ることは、ほぼないと言ってもいい。普段なら面倒でやらないことも、イベントだからやってみるかと思えば重い腰もあがるのだ。

とはいえ不器用な私。お菓子作りの失敗は数知れない。材料もラッピングも揃ったキットを使い、溶かして固めるだけの簡単なレシピにもかかわらず、できたチョコレートがなぜか付属の箱に入らない。ハートの形をしたケーキが真っ二つに割れた。生地をうまく絞れず、マカロンがスライムのような形になった(おまけに生焼け)。レアチーズケーキに入れたゼラチンが溶けずに固まり、グミケーキになった。今年こそはうまくいったと思ったけれど、ビスケットを砕いて作った土台がうまく固まっておらず、文字通りビスケットの粉になってしまった。

実家にいたときは台所を占拠しては、家族を巻き込んで大挌闘。当時付き合っていた大好きな彼に渡すために必死だった。

そんなわけで、父のチョコレートは二の次。母に「お父さん、楽しみにしてるんだからあげなさい」と言われて、慌てて彼に渡せない失敗作を父にあげていた。父は私の作った下手くそなお菓子を本当に喜び、毎回

「お父さんが本命やろ?お父さんに作った余りを彼にわけてあげてるんやろ?」

と確認していた。本当は逆なのだけど、「はいはい、お父さんが本命ですよ」と言っておく。

さすがに結婚してからは、「お父さんが本命やろ?」とは言わなくなったけれど、やっぱり娘からのチョコレートが嬉しいのは変わらないようだ。昔は、父には彼氏の余りをあげていたバレンタイン。今では父専用をあげている。

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