これは福袋の呪い?
お正月にはいろんなイベントがあるけれど、盛り上がるものの一つに福袋がある。事前にリサーチを行い、早朝から並び、開店と同時にお目当ての品にダッシュ。そして開けてからの悲喜こもごも。
昔は私もそんな福袋が大好きだった。何が入っているんだろうというワクワク感、値段以上のもの、気に入ったものがたくさん入っていたときの高揚感。それを味わいたくて毎年せっせと買っていた。
ただし、大好きなアイテムがお得に手に入った、自分では買わないものに挑戦できた、という大当たりの福袋もある一方で、大外れなものも多かった。明らかに福袋用としか思えない、普段店頭では見かけないようなチープなアクセサリーが入っていたもの。好きなデザインだけど、着る頻度が著しく低いセーターばかり入っていたもの。謎の棒が入っていたエスニックの福袋。どうやって着ればいいのか全くわからないトップス。毛糸やフェルトでできた不思議な雑貨…。
そんな経験を積み重ねるうちに、福袋は本当にお得なのかと思うようになった。「開けるときのワクワク感やお得さ」と「期待外れのがっかり感と無駄なものをため込んでしまうストレス」を天秤にかけたとき、ストレスの方が大きいことに気付いたのだ。
確かに値段以上のものがあってお得かもしれない。いらないものは売ればいいのかもしれない。でも私がいらないものは大抵みんなもいらないもの。出品しても売れないことがほとんどだ。不要なものをため込むくらいなら、福袋より少し高い値段を出しても、本当に気に入ったものを手に入れる方がいいと思うのだ。
そうは言っても気になる存在、福袋。最近そんな思いを落ち着かせる方法に気付いた。それは福袋を買った人が中身を紹介しているサイトを見ること。何が入っているんだろうと想像してから写真を見ていく。そうすると、なんだか自分も福袋を買った気分になってワクワクする。でも結局ほとんどの福袋の中身は自分にとっていらないもの。買った気分だけ味わえてちょうどいい。
私には必要のないものと頭ではわかっていても、毎年冬になると福袋のことが気になって気になって仕方がない。面白いものがたくさん入っているかもしれない、お得なんだろうなと思ってしまう。もはやこれは福袋の呪いだろうか。